勝機をつかめ!
-地域のグッド・カンパニー-

世界の日常は一変した-。日々の生活や企業の活動は「新常態(ニューノーマル)」と呼ばれる新たな社会規範の制約を受け、大きな戸惑いを感じている。新たな世界の中で再び輝くため、企業に求められるのは、自らの持続可能な未来像を描く意志と、そこへ向かって歩み続ける実行力だ。

誠信

2021/8/13付け 日刊工業新聞 西日本面

<亜鉛・アルミダイカスト製品>

誠信のモノづくり展開

誠信(大阪市都島区、永野矩爾明社長)は国内約50社、中国4社の協力工場を結び、最適なモノづくりを追求する。産業用金具や配電盤部品、自動販売機のハンドルなどを中心に、幅広い製品をOEM(相手先ブランド)生産で手がける。顧客から依頼を受け、図面作成から亜鉛・アルミのダイカスト鋳造やプレス、表面処理、組み立て・検査までの一貫した工程を管理する。

本社工場は人手による組み立て・検査を行う。約300種類の製品を手がけ月20万―30万個ペースで生産する。生産の約6割分を中国の福建省と広東省の協力工場が受け持つ。同社も2012年に中国法人を設立し、技術指導や輸出入業務を行う。

「顧客の要望に応じ、国内生産か中国生産かを決めている」(永野社長)という。中国業務は原則、現地スタッフに任せている。コロナ禍前までは同社社員が月1回ペースで出張し、品質管理面を中心に強化してきた。

永野社長は父親が清算したメッキ会社を買い取り、同社を立ち上げた。現在、使用されていないメッキ設備が本社に残る。「10年先を見据え、新たな表面処理事業も検討したい。幅広いモノづくりで当社がハブ的な会社になりたい」(同)と強調する。


企業の横顔

代表取締役社長 永野矩爾明 氏


誠信の本社がある大阪市都島区は、江戸期の著名な俳人・与謝蕪村の出身地で、石碑が建つ「蕪村公園」や「蕪村通り商店街」などが立地する。永野社長は幼稚園から都島区周辺に住み、なじみのある地で事業を続ける。2019年3月、会社から徒歩5分圏内にJRおおさか東線の新駅ができ「新大阪へ直通で行け、出張しやすくなった」(永野社長)という。

企業名株式会社誠信
代表者代表取締役社長 永野矩爾明
住所大阪市都島区大東町2丁目7番6号
電話06-6924-3266
URLhttp://www.seishin21th.co.jp/
業種非鉄金属製造業
主な製品OEMによる亜鉛・アルミダイカスト鋳造品など