勝機をつかめ!
-地域のグッド・カンパニー-

世界の日常は一変した-。日々の生活や企業の活動は「新常態(ニューノーマル)」と呼ばれる新たな社会規範の制約を受け、大きな戸惑いを感じている。新たな世界の中で再び輝くため、企業に求められるのは、自らの持続可能な未来像を描く意志と、そこへ向かって歩み続ける実行力だ。

米盛鉄工所

2021/9/3付け 日刊工業新聞 西日本面

<金属二次加工機製造>

米盛鉄工所はニーズに応じた金属材の二次加工用機械が強み

米盛鉄工所(大阪市西淀川区、米盛博彦社長)は、鉄や非鉄金属を加工するコイルセンター向けの加工機械を手がける。材料の切断やコイルの取り出しなど二次加工に伴う機械に加え、ライン全体を請け負えるのが強み。機械やラインは受注から納入、試運転に至るまで1年から1年半かけて、顧客の工場に応じた仕様で納入する。

足元では鉄鋼メーカーの統合などに伴い、メーカーから二次加工を請け負うコイルセンターも統廃合が進み、顧客数は減少傾向にある。中長期の視点に立てば新規事業を模索しそうだが、米盛社長の視点は逆だ。「現在の仕事がおろそかになってはいけない。この仕事をとことん突き詰める」と強調する。

一方で先を見据えて強化するのはアフターサービス。本社工場内に並ぶ門型5面加工機など10台程度の工作機械が活躍する。米盛社長は「常々、従業員に言うのは『お客さまの機械やラインを止めるな』ということ」と強調。機械の設計・製造だけでなくメンテナンスにも力を入れて顧客のコイルセンターに寄り添う。他社製の機械の修繕も請け負うのは、「メンテで評価頂ければ、自然と口コミで評判になる」(米盛社長)との思いがあるためだ。


企業の横顔

代表取締役社長 米盛博彦 氏


米盛鉄工所のある大阪市西淀川区佃は、兵庫県尼崎市との府県境が近い。同社はプロ野球、阪神タイガースの本拠地である阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)の年間指定席3席を長年所持する。バックネット裏で球場全体を見渡せ、銀傘の下で小雨程度の影響を受けない場所だ。「社員が家族らとの観戦に使うほか、お客さま、協力会社などへのサービスに使う」と説明する米盛社長は尼崎市出身だが「私はずっと巨人ファン」と苦笑い。

企業名株式会社米盛鉄工所
代表者代表取締役社長 米盛博彦
住所大阪市西淀川区佃6-1-20
電話06-6475-2771
URLhttp://www.e-yonemori.co.jp/
業種金属二次加工機械
主な製品スリッターライン・シャーライン・ブランキングラインなど、その他産業機械の設計・製作