勝機をつかめ!
-地域のグッド・カンパニー-

世界の日常は一変した-。日々の生活や企業の活動は「新常態(ニューノーマル)」と呼ばれる新たな社会規範の制約を受け、大きな戸惑いを感じている。新たな世界の中で再び輝くため、企業に求められるのは、自らの持続可能な未来像を描く意志と、そこへ向かって歩み続ける実行力だ。

太陽流通センター

2021/11/2付け 日刊工業新聞 西日本面

<衣服・雑貨品の検品>

検品業界のパイオニア的存在(大阪府豊中市にある本社第二倉庫)

太陽流通センター(大阪府豊中市、杉村卓哉社長)は海外で生産された衣服や雑貨品の検品事業を手がける。大量に売れる有名なブランドや雑貨店の商品が多い。衣服であれば入庫から良・不良の検査、補修、タグ付けなどの加工、荷造り、出荷といった流通加工を手がける。

強みは中国12カ所、ベトナム2カ所、カンボジアに構える原産地での流通加工拠点。現地において低コストで検品後、日本入荷後もX線による針混入などの二重チェックを実施する。海外生産する顧客の要望に応え迅速に現地進出し、信頼を築き成長を遂げてきた。

創業者の杉村章二会長は「当社は検品業界の開拓者。輸出梱包(こんぽう)会社から独立し、商社から流通は海外の時代が来ると聞き、試行錯誤だが顧客に付き従い伸ばしてきた」とおう盛な起業精神を示す。

コロナ禍前まではたびたび海外出張し、現地でいち早くビジネス情報をつかみ、顧客を約100社に増やしてきた。持続的な成長も含め重視するのは人材の獲得と育成。中国や東南アジアの留学生らを独自ルートで採用し育て、海外の責任者などに据えている。

「数年後には中東やアフリカにも拠点が必要になるかも知れない」(杉村会長)と、さらに先を見越す。


企業の横顔

代表取締役社長 杉村卓哉 氏


太陽流通センターは検品業界で最も歴史のある企業の一つ。初期は欧米への輸出関連やカタログ通信販売大手の取り扱いなど国内ビジネスを手がけた。その後にグローバル化で日本企業のアジアでの海外生産が一挙に増えた好機をつかみ、海外ビジネスを伸ばした。海外進出によりいち早く現地のニーズを入手し、顧客を開拓してきた。海外拠点によっては数百人に上る。日本企業ならではの目の行き届いた検品サービスで競争力を高めている。

企業名太陽流通センター株式会社
代表者代表取締役社長 杉村卓哉
住所大阪府豊中市箕輪3-1-10
電話06-6857-0811
URLhttp://taiyo-r.co.jp/
業種検品・流通加工
主な製品海外製品の検品、検針、補修、及び流通加工業務、輸出梱包業務・梱包資材販売