勝機をつかめ!
-地域のグッド・カンパニー-

世界の日常は一変した-。日々の生活や企業の活動は「新常態(ニューノーマル)」と呼ばれる新たな社会規範の制約を受け、大きな戸惑いを感じている。新たな世界の中で再び輝くため、企業に求められるのは、自らの持続可能な未来像を描く意志と、そこへ向かって歩み続ける実行力だ。

翔陽

2021/12/22付け 日刊工業新聞 西日本面

<アルミ合金鋳物の一貫加工>

尼崎工場(第2工場)

翔陽(兵庫県尼崎市)はアルミニウム合金鋳物の部品メーカー。砂型や金型、ダイカスト金型による鋳造で、試作・少量から量産まで多様なニーズに応え一貫加工で製造する。品質管理・保証の国際規格「ISO9001」の認証も取得し品質や信頼が強み。建設機械の油圧部品をはじめ産業機械、自動車向けなどを手がける。

橋本保夫社長は「公共工事関連で建機の仕事が多く、2019年からずっと忙しい」と堅調な業績を示す。

橋本社長は創業者で22年に設立20年を迎える。鋳物技術や現場管理の手腕を長年磨いて独立した。生産を増やし、尼崎工場と三重工場(三重県いなべ市)を構えている。アルミの特性や鋳造の基礎、中子で複雑な内部形状も作れる技術などを分かりやすく説明する営業にたける。アルミ鋳造を基礎から応用まで伝授する出張セミナーも開催している。モノづくりの課題解決を支援し、顧客の信頼を築いている。

将来に向けて「技能や提案の仕方を若い次世代に伝えるのが大切」と説く。若手がやりがいを持って働いてもらうため、ロボットなどによる省人化で作業環境向上に取り組む。自身の後継者育成にも努めており、アルミ鋳物の技を守り続ける。


企業の横顔

代表取締役 橋本保夫 氏


翔陽は軽量化、合金による高強度化、加工のしやすさなどから用途の広いアルミニウム合金鋳物のスペシャリスト。流路など複雑な内部空間を備える鋳物部品のマニホールドなどを、鋳型に特殊な中子を入れて、短期間に鋳造できる技術などに強みを持つ。機械加工で穴を空け流路を形成したり、金属のバリを除いたりする工程が不要になり、生産性と品質が格段に高まる。油圧マニホールドやバルブなどでニーズをつかみ受注を伸ばしている。

企業名株式会社翔陽
代表者代表取締役 橋本保夫
住所兵庫県尼崎市神崎町21-34
電話06-4960-1115
URLhttp://www.syoyo.info/index.html
業種アルミニウム合金鋳物
主な製品金型鋳物、砂型鋳物、ダイカスト