勝機をつかめ!
-地域のグッド・カンパニー-

世界の日常は一変した-。日々の生活や企業の活動は「新常態(ニューノーマル)」と呼ばれる新たな社会規範の制約を受け、大きな戸惑いを感じている。新たな世界の中で再び輝くため、企業に求められるのは、自らの持続可能な未来像を描く意志と、そこへ向かって歩み続ける実行力だ。

テクノジャパン

2022/3/29付け 日刊工業新聞 西日本面

<ステンレスプール設計・製缶>

ステンレスプールは工場で製缶した部品を現地で組み立て、施工する。特殊溶接技術によって水が漏れにくい

 テクノジャパン(大阪府枚方市、佐伯達宏社長)は、ステンレスプールや食品・薬品工場の床や壁を設計、製缶、建築する。金属全般を扱うが、得意はステンレス。設計から自社で手がけ、工場で製缶した部品を現地で組み立て、施工する。

 ステンレスプールは特殊溶接技術によって水が漏れにくく、金属から錆びが出ない。プールの水を災害時の非常用水に使う場合もあり、ひび割れ補修が難しいコンクリートや腐食するアルミニウムに代わり需要が増えている。

 佐伯社長は「歪みを出さず、施工の品質を保てる」と自社の強みを強調。全国の学校、レジャー施設、スポーツジムなどから年間30件程度の新設工事、メンテナンスを引き受ける。学校向けは、耐震工事が必要な3校の屋外プールを一つに集約し、年中使える屋内プールに建て替えるといった提案も行う。

 創業は2009年。大阪府寝屋川市から摂津市に移り、21年に佐伯社長の地元の枚方市に本社を構えた。同年に特定建設業の許可を取得し、プール建屋の建設まで一括受託する体制をつくった。品質管理の要求が高い食品、薬品工場でもステンレス床・壁の需要が高まっており、プールとともに事業拡大を狙っている。


企業の横顔

代表取締役 佐伯達宏 氏


テクノジャパンの従業員は20-50代までの計16人。半数以上を20-30代が占める。佐伯社長は地域に貢献できる保育園、訪問看護の事業が事業再構築制度に採択され新規事業計画を本格的にスタートしている。2021年に賃借した本社の隣接地の一部を使い、保育園や訪問看護施設をつくる考えだ。従業員の子どもを預かり、安心して働ける環境をつくろうと考えている。

企業名テクノジャパン株式会社
代表者代表取締役 佐伯達宏
住所大阪府枚方市北中振4-9-29
電話072-800-5235
URLhttps://www.techno1.co.jp/
業種ステンレスや特殊金属によるプール缶体製作、施工。ステンレス、アルミプールのメンテナンス、補修工事など
主な製品ステンレスプール