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2022/4/14付け 日刊工業新聞 西日本面

<幼稚園制服、デザインから>

幼稚園や保育所向けの制服を、顧客の要望に応じてデザインからつくる

　キンキ制服（大阪府寝屋川市、田村宗嗣社長）は１９６０年頃の創業時から、幼稚園や保育所向けの制服を製造、販売している。主な顧客である私立の幼稚園・保育所は大阪府や京都府、兵庫県に約８０件。園児の作業着であるスモッグ、制帽、体操服、運動靴、かばん、手提げバッグなども販売している。縫製は協力会社に委託するが、型紙作りや布の裁断は本社で手がける。

　制服のデザインからつくることも可能で、「安全面などのアドバイスをしながら顧客の要望に応えていく」（田村社長）。近年は、紫外線対策、速乾性、透けない素材などの提案をすることで、付加価値を高めている。「保護者も機能性素材の衣服を使う機会が増えており、理解を得やすい」（同）という。

　制服は一定の在庫を持っておくことが求められ、顧客との信頼関係をつくることが大切だ。幼稚園の園長や先生を介して新しい顧客を紹介してもらうことも多い。少子化や新型コロナウイルスの感染拡大、経営者の高齢化など背景に、ここ２年は廃業する同業の制服メーカーの仕事を引き受けるケースが増えてきた。

　５年前に始めた小学生向けの学習塾事業も順調で、幼児向けに広げる準備を進めている。

企業の横顔

代表取締役　田村宗嗣 氏

田村社長の妻が先生となって始めた学習塾。当初の生徒数は４人だったが、５年で４０人に増えた。こどもや保護者対応のノウハウも持っていたが、田村社長は「自らがこどもを持ち、親になったことで視野が広がったことも大きい」と学習塾事業を始めた経緯を話す。近く始める幼児向け学習塾は、思考力の向上、小学校受験対策などを目指して少人数制で始める考えだ。