世界の日常は一変した-。日々の生活や企業の活動は「新常態(ニューノーマル)」と呼ばれる新たな社会規範の制約を受け、大きな戸惑いを感じている。新たな世界の中で再び輝くため、企業に求められるのは、自らの持続可能な未来像を描く意志と、そこへ向かって歩み続ける実行力だ。
2022/7/27付け 日刊工業新聞 西日本面
土井金属製作所(大阪府八尾市、土井一明社長)は、ステンレスやアルミニウム、鉄などの板金プレス加工会社。1963年に創業し、2023年に60周年を迎える。大手カッターナイフメーカーから高評価を受けてカッター用ホルダー品の板金加工などを手がける。
製造拠点を集約する八尾の本社工場や本社第二工場では各プレス機が計23台稼働する(7月現在)。アマダ製が中心で同地域の同社製の保有台数は最大級を誇る。炭化水素洗浄機やアルカリイオン水使用の脱脂用洗浄機も導入し、環境に配慮するメーカーから新規受注につながっている。
土井社長は「試作や同業他社の救済など基本的に断らないのが信条だ」と強調。本社工場で稼働する200トンプレス機を廃業する板金会社から譲り受けたのを機に大手什器メーカーから長さ100ミリ―600ミリメートルの棚受けブラケットなどの受注を開拓した。左右同時の曲げ加工の実現など工夫し、メーカーの期待に応えている。
コロナ禍でも受注は堅調に推移。「18年の本社第二工場の本格稼働により加工スペースも拡張し、積極的に設備投資している」(土井社長)。22年は仕上げ用に45トン、60トンのプレス機を相次ぎ導入。110トンのサーボプレス機も新規導入し、生産性向上を図っている。
「こんな製品を作りたいが製造できる会社はないか?」という顧客の要望に応えるのが、同社の強み。プレス加工はもちろん、あらゆる角度からモノづくりを提案する。また、豊富な協力工場や仕入先を駆使し、めんどうな対応を一括して引き受ける。設立当初から丁寧な仕事を心がけ、難易度が高く他社ではできない加工、やり直しのない正確な加工に取り組んできた。23台以上の各種プレス機を活用し、曲げ加工、圧縮加工、せん断加工、絞り加工など小ロットから量産品まで受注する。
企業名 | 株式会社土井金属製作所 | |
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代表者 | 代表取締役 土井一明 | |
住所 | 大阪府八尾市南太子堂3-4-3 | |
電話 | 072-991-7973 | |
URL | http://www.doikinzoku.com/ | |
業種 | 板金加工・精密板金加工 | |
主な製品 | ステンレス、アルミ、鉄など板金プレス加工。加工のほか表面処理や組立、包装、発送まで一括受注。 |