世界の日常は一変した-。日々の生活や企業の活動は「新常態(ニューノーマル)」と呼ばれる新たな社会規範の制約を受け、大きな戸惑いを感じている。新たな世界の中で再び輝くため、企業に求められるのは、自らの持続可能な未来像を描く意志と、そこへ向かって歩み続ける実行力だ。
2022/8/5付け 日刊工業新聞 西日本面
富田工作所(大阪府摂津市、富田美紀社長)は1967年に創業した金属加工会社。自動車や建設機械、製薬、フィルム関連などの製造設備部品の加工を手がける。業種は多種多様で、いわゆる「一品モノ」(営業担当の高木大輔氏)が大半だ。もともと大阪市西淀川区で創業したが、工場拡張などを機に40年ほど前、現在地に移転した。さらに隣接する建物を取得し、製缶工場として活用している。
同社の設備はマシニングセンター(MC)2台とNC旋盤2台。それに汎用旋盤やフライス盤をそろえる。強みは切削加工だけでなく、溶接も自社で行えること。機械加工と溶接を組み合わせた注文も一気通貫で対応可能で、納期や品質面で競争力を発揮。顧客は近隣や大阪市内に加え、最近では枚方や東大阪、尼崎、京都などにも広がる。
この数年は新設備への更新も積極的に進めている。それにより加工の幅が広がってきたことに加え、外注仕事の内製化などで生産性も向上している。同社の現場社員は合計7人。そのうち30代の社員が2人いる。「若手にチャレンジしようという意欲が高まっており、それにベテランも刺激されている」(高木氏)と、現場の力は着実に高まっている。
この3年でマシニングセンターを立て続けに2台導入した。2022年末にはNC旋盤も最新機種に入れ替える予定だ。その一方で昔ながらの汎用旋盤も、長尺の軸物加工などを中心に稼働している。35年ものの旋盤は年季が入っているが、土台が鋳物。重厚感が見事なだけでなく、「ひずみがでないので、まだまだ現役」と、旋盤加工を受け持つ工場長も太鼓判を押す。新しいNC旋盤の導入後も、これまでと変わることなく鉄を削り続ける。
企業名 | 株式会社富田工作所 | |
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代表者 | 代表取締役 富田美紀 | |
住所 | 大阪府摂津市鳥飼本町2-9-1 | |
電話 | 072-654-7760 | |
URL | https://tomita-work.jp/ | |
業種 | 金属加工業 | |
主な製品 | 自動車、建設機械、製薬、フィルム関連などの製造設備部品 |